モルモットを救え!
実験用モルモットたちの 「さよなら、じっけんしつ」ストーリーをご紹介します。
アメリカ、メリーランド州にあるMaryland Animal Reserchで動物実験に使われていたGuinea Pig ( モルモット )がアダプションされた時のことです。
このモルモットたちは母乳にふくまれる蛋白質と脂肪の分析などの研究に使われていました。
窓のない、冷たいへ室の中、金属でできた引き出し式のケージに入れられていました。
10段ぐらいの引き出しのひとつひとつには3匹づつぐらいモルモットが入っていました。
妊娠しているのやしていないメス、赤ちゃん、繁殖用のオスなどです。
このモルモットたちは実験の後、用がなくなると炭酸ガスを吸わされて殺されるのが常なのです。
1999年5月、この研究所で働いていたある人物が、用なしになったモルモットを殺すに忍びず
Metropolitan Guinea Pig Rescue(MGPR)というネズミ救助団体に連絡をしてきました。
MGPRのジェイミー・ コーヘンはただちに研究所に向かいました。
彼女が発見したのは恐怖におびえ、毛がぬけおち、生気のない目をしたモルモットでした。
この30匹のモルモットを持参のキャリアーに入れ、すべて救出しました。
ジェイミー自身は4匹のモルモットの里親となり、ボルチモアの彼女の家に預かりました。彼らには名前はなく、ただ番号札が耳につけられていました。オス2匹とメス2匹です。
メスにはケイシーとミッシェル、オスにはジョンとデニーと名づけました。
2週間後、ジェイミーはミッシエルのおなかがふくらんできたのを知りました。その一週間後、ミッシエルは7匹の赤ちゃんを産みましたが、5匹は死産で2匹のみが生き残りました。しかしミッシエルは2匹の赤ちゃんにまったく興味を示さず、踏みつけさえしました。
ミッシエルは本能で赤ちゃんの暗い運命を知っていたのです。
赤ちゃんは2匹とも1時間後に死にました。
ジェイミーの手厚い看護、そして耳に付けられていた番号札も獣医に取ってもらい、4匹はすべて
避妊、去勢もすまされました。
かれらは、スイカ、バナナ、とうもろこし、レタスなどおいしいものをたくさんもらい、たくさんの
愛をジェイミーからもらい回復へとむかっていきました。
はげしいストレスのため、抜け落ちていた毛も生えそろい。彼らはジェイミーの家の居間を走り回って
います。かれらはコーラスを歌うというのです!
Wheep, Wheep, Wheeeeep!!
( Animals’ Agenda . December 1999) より抜粋
翻訳・まりもさん