SAGA(大型類人猿を支援する集い)とHOPE(Primate Origins of Human Evolution)

 

(AVA-net会報 2008/3-4 129号掲載)
※現在、AVA-netは存在しません。吸収合併した団体についても活動も支持しておりません。

 
2006年、日本でチンパンジーの侵襲的な実験が終了したのはご存知でしょうか?(「侵襲的な実験」というのは、ワクチンを注射するなど、実際に身体を利 用するものを指し、行動学の研究などは含まれません。)

昨年(2007年)11月17日~19日に開かれたSAGA(大型類人猿を支援する集い)とHOPE(Primate Origins of Human Evolution)の合同イベントでは、ながらくチンパンジーを実験利用してきた三和化学のチンパンジー施設が、「チンパンジー・サンクチュアリ宇土」 として生まれ変わった話などが紹介されました。アメリカからは、実験などに使われてきたチンパンジーのサンクチュアリ「チンプ・ヘイブン」の詳細の報告が なされました。

ただし、「チンパンジー管理戦略:国際的視点から」と題されたシンポジウムでは、アメリカのチンパンジーは正確な数すら把握されていないこと、いまでもま だおそらく1100以上のチンパンジーが医学利用されていること、個人のペットのチンパンジーもいることなどが報告されていました。日本の企業のチンパン ジーをつかった医学研究なども、結局アメリカでなされており、日本で終わったからと言っても、単純によろこぶことはできません。

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