土曜日は、藤沢の公民館で武田薬品新研究所建設に関する環境影響予測評価書案についての公聴会があったのでした。午前中からやっていたのだけど、寝過ごして午後から聞いてきました(^^; 会場はかなりの人で埋まっていました。
この問題にあまり詳しくないのですが、80億円ものお金が誘致に使われるのですね……。
住民側の公述では、いわゆるバイオハザードに関する不安感だけでなく、実験動物の焼却施設に対する忌避感がかなり語られていました。一般的に動物実験がどのように受け止められているのかが、すでに私にはよくわからなくなっているので、少し新鮮でした。
(私としては、生きた動物が苦しめられている施設がもし近所にできたら嫌だというほうが強いかもしれないですが~)
武田の新研究所のの計画では、15キロのサルで1日あたり120匹相当の動物が燃やされる計算らしいのですが、本当に?? 実は評価書案を見ていないのです。マックスそれだけ可能だという話なのか……
にわかには信じがたい焼却量で、ビックリの数字ですが、資料には、150kg/h ×2基 (3h×2回/日)=1.8ton/日 とありました。リアルですね。
1基では足りないから2基あるわけですよね。
相当な数の動物を使う研究所になるようです。業者に死体の処理をお願いしているところも多いと思うので、自前で焼却施設を持つというのも実はかなり衝撃的だったのですが、考えてみると、死体から研究内容が外部に漏れるのを防ぐ目的もあるのでしょうか? 私企業の実験は、内容が公開されないだけに、一体何が行われているのだろう……と疑いの気持ちが大きくなります。
公聴会では、武田側の説明もありました。
はっきり、研究は「ある程度されつくされてきている」と言っていました。「どんどん難しくなってきている」とも。
それでも、どんなささいなスキマを見つけてでもしていかなければならない悲哀のようなものを感じますよね…
そして、なんと武田薬品は、「感染症の実験はしていません」とのことでした。
ただし、そこでいきなり大きくなった声も、「製薬企業なのでそういう研究を始めることも将来あるかもしれない」とトーンが下がり、次のスライドではいきなりP3施設についての話…。
んー?? 何ーこの説明…? ですよね。
感染実験していないのにP3施設を作る?
そんな無駄なことをなぜ?
……とこれを聞いただけでも矛盾を感じるはずです。
やっぱり、いつかは(いや、近々に?)感染実験したいのでは?と感じました。
本当にしないなら、施設は必要ないし。
下記の記事に、「大阪の繁華街、十三でもP3を稼働させていても問題はなかった」という武田側のの主張が載っていますが、ということは感染実験してたんじゃん??ってやっぱり思いますしね。
(いつから感染実験やめてるのでしょうか、公開されているのか、詳しく知らないのですが。)
http://blog.nikkeibp.co.jp/bio/miyata/2008/05/177456.html
じゃあ、P3施設を作りたいのは、「ウチはこんなすごい施設があるんですよ」と見栄&研究者誘致のためにほしいだけの可能性もあるのかな?とも思いますが、でもそれに惹かれて来た研究者ならP3実験したがるだろうしな…とか、考えぐるぐるまわっちゃいます。「していない」と説明しているのは、今、施設を作るためだけに感じました。
私企業だからどんな実験をしているかは情報公開請求も出来ないし、国は誰がどの病原体を持っているかは公表しないと言っているし、実験が始まっても、誰もわからないのでは?と思います。(内部告発がない限り)
武田側の人も結局サラリーマンで、会社の指示のもとにやってると思うので、どー思ってるのかな?と正直思いましたけど、でも実験している側の人は常に「たいしたことないのにな」みたいな感じがありますよね。動物実験についても思うことなんだけど。
実際関わっている人たちには「ダイジョーブダイジョーブ」みたいな慣れみたいなものがあって、対外的には「ちゃんとやってます、こんなガイドラインがあって」とか言っておけばいいよね~、みたいなのがあるんじゃないかなーと思います。あー、動物実験の規制とかで出てくる態度と同じ同じ!とか思いながら聞きました。
それにしても藤沢って、近いんですね。。。もっと遠いのかと思っていたら、大船の次でした。駅前も開けているし、フツーに建物が密集した都会でした。たしかになぜここに?と思いました。
参考URL:
P3施設を考える会(報道や、いただいた資料もアップされてます)
http://p3sisetu.exblog.jp/8559088/