農水省が、体細胞クローン家畜等の取扱いについての通知案に対してパブコメを行っています。
報道では、クローン牛を当面食用に回さないとありましたが、通知自体にははっきりそのことは読み取れないような気がします。
日本のクローン研究で生まれた家畜のことが書かれていますが、クローン牛の食用を「問題なし」としたアメリカからの輸入が懸念されるから、日本も検討を行ったはずで、輸入について何も書いていないのはおかしいと思います。
あと、食品安全委員会の報告書を読むと、生後半年までは、従来の家畜に比べてクローンだと死亡率が高いということがはっきり出ていますよね。生まれつきの病気とか過大子になりやすい傾向によって。
半年までに死ななければ、従来の牛豚と同等の健康状態の牛が生き残るという結論だと思うので、生後半年までのクローン家畜については、従来の家畜と同等とは言えないと思います。全体ももちろん流通させるべきではないけれど、この半年までの部分だけでも流通全面禁止にする根拠はあるように思えてしまいます。
しかし…そもそも「実用OK」とされたとして、バカみたいにお金のかかるクローン肉をわざわざ作ろうとする業者がいるとは思えないですよねぇぇぇ。そんなものをなぜ研究しているのか…? そもそもそこに多くの人が首を傾げていると思います。(あるとしたら、種牛・種豚のクローンくらいしか採算とれないはず…)
研究は継続すると書かれているので、これからも流産・死産、病気の子どもがたくさん苦しみます。家畜福祉の面からも、研究中止の意見を送ってほしいなと思います。
「体細胞クローン家畜等の取扱いについて」の通知案についての意見・情報の募集
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=550001077&OBJCD=100550&GROUP=