今年2月のことですが、医学研究や製品試験のために用いられるヒト以外の霊長類の必要性について、EUの「健康および環境リスクに関する科学委員会 (SCHER)」が意見を採択。
“The need for non-human primates in biomedical research, production and testing of products and devices”というタイトルで、原文PDFはここです。

クリックしてscher_o_110.pdfにアクセス

GreenFactという団体のサイトで要約も読めます。
http://about.greenfacts.org/pressroom/press-releases/2009/090701-non-human-primates.htm?utm_medium=rss&utm_campaign=phthalates&utm_source=feedburner
「現時点では、医薬品の安全性試験や、感染症や脳といったいくつかの領域における科学研究において、霊長類を用いることを止めさせるような、科学的に意義のある議論は存在しない。しかし、新しい選択は絶えず開発されており、この立場は定期的に見直されなければならない。
SCHERは、科学的な試験においてヒト以外の霊長類の利用を減らし、苦痛を軽減し、代替するという”3Rs”の原則を支持するものであり、霊長類の使用に際してはいくつかの事項を推奨する。
すなわち、
・ヒト以外の霊長類の利用は、科学的に正当化される時に限定されなければらない。
・培養細胞を用いた試験や、非侵襲的な方法、コンピュータモデリングなどのような代替法が促進されなければならない。
・他の動物種の使用がさらに研究・考慮されなければならない。
・使われる霊長類の数を最小にするために、データを共有するよう、動物実験を行っている施設や国の間で調整やコミュニケーションがなされなければならない。
・霊長類のいかなる実験も、痛みや苦痛はできる限り小さくしなければならない。
・研究に用いられる霊長類の飼育や繁殖については、高い水準に従わなければならない。
・野生捕獲された霊長類の使用は、科学的理由と動物福祉的理由から避けられなければならない。」
・・・とのことですが、
まあ、当たり前のことかなあー。どれだけ実現できているかは別として・・・
より詳しくは、EUのページにて。
http://ec.europa.eu/health/opinions/en/non-human-primates/index.htm