国家と秘密 隠される公文書 (集英社新書)

国家と秘密 隠される公文書 (集英社新書)

  • 作者: 久保 亨
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/10/17
  • メディア: 新書

久しぶりにブログ更新です。
日本でこれまで公文書がどのように扱われてきたか。
とりあえず新書など読んでみました。
秘密保護法のことはそんなに触れられていません。
はっきり言って、それ以前の問題という話。
日本の行政機関では国民に説明責任を果たすという意識が全く持たれてこなかったことがよくわかります。
今でも情報公開を、ただ単に面倒くさい仕事と思っている節は多分にありますからねえ。それを表に出してはばからないというか。
面倒だったら、自らウェブサイトなり何なりで公開すればよいと思いますね。
請求件数が多いことを理由に、一人が一度にできる開示請求の件数を限定している役所もそうですね。
最初から公開しておけば仕事減るでしょうと何度でも言いますよ。(苦笑)
そもそも税金で役所の方々を雇っているのは納税している市民なのに仕事ぶりを報告するのにさらにお金をかけさせるというのもほんとうはおかしな話で、もっとアクセスしやすくするべきだと思います。
と、グチで終わるのか。いやはや、もっと問題の根は深いです。
政策決定過程の資料が残らないという話は動物にも深く関係があって、例えば、種の保存法が成立した時の審議会資料などは環境省にも残っていません。基本的な文書は残っているものかと思っていたので、大変驚きました。(厳密に言えば、少なくとも一議員事務所から請求したようなレベルで出てくるようなところには残っていません。どこか整理していないところから出てきた、なんてことは有りうるのかもしれないですが、この本を読むと「捨てちゃったんだろうな」と思わざるを得ません。)
むしろ歴史のある市民団体のほうが、そういう資料は保持しているのかもしれないですね…。しかし、政策決定過程の内部にいるわけではないので、ものは限られるかと思います。