東京の鼠地名を尋ねてみようと思ったところ、まず坂に出会いました。東京に3つあるので「三大」としましたが、昔の人は、鼠が通るような小さな狭い坂をさして、「鼠坂」と呼んだそうです。

 鼠坂 その一 文京区 音羽1丁目~小日向3丁目の間の坂
 鼠坂 その二 新宿区 市谷鷹匠町~納戸町の間の坂
 鼠坂 その三 港区 麻布狸穴~麻布永坂町 の間の坂

鼠坂その一

文京区音羽1丁目と小日向3丁目の間にある坂です。
地下鉄有楽町線江戸川橋駅をおり、音羽通りを少し登って
右に入ったあたりにあります。登るとけっこうきつかったですね……。

午前中に行ったら後光のように光がさしておりました。
見づらくてすいません……。
「音羽の谷から小日向台へ上る急坂であり。
この小日向台地は古くからひらけ、日頭(ひのと)といわれていた地帯である。
鼠坂は音羽五丁目より新屋敷へのぼる坂なり、至ってはほそき坂なれば鼠穴などといふ地名の類にてかくいふなるべし。(改撰江戸志)
また、坂上からは音羽谷を現在の高速道路にそって流れていた弦巻(つるまき)川がながれていたことから土地の人は“水見坂”ともいう。」
だそうな。

鼠坂

坂の下から上を見たところです。

看板裏。

坂を上って小日向の地名案内の看板です。
その昔このあたりを「鼠ヶ谷」と呼んだという由来が書かれてありました。
(「谷」というより高台になっているような気もするのですが……。
鼠地名は「寝ずの番」と関係あるらしいので、ここから見張ったのかな??)

地下鉄の駅の地図。
端っこのほうに「鼠坂」の記載がありました。

鼠坂その二

新宿区市谷鷹匠町と納戸町の間にある坂です。
最寄の駅はJRもしくは地下鉄有楽町線市ヶ谷駅。
最短距離で行こうとすると、どうも大日本印刷の中を通らないといけないようで、ちょっと迷ってしまった……。

ひっそりとした、裏道的な坂でした。近くの公園で
お昼休みのおじさんたちが休んでいるような、そんなのどかな場所でした。

坂としてもそんなにきつくはないですね。

「細くて狭い坂だったから、まるで鼠が通るほど狭かったから、
そう名付けたのであろう」の文字

鼠坂その三

港区麻布狸穴町と麻布永坂町の間にある坂です。
地下鉄麻布十番駅が最寄ですが、六本木一丁目駅、神谷町駅からも
歩けます。

 坂の下から見上げた図です。小さな坂でした。

 坂の上側から撮影。

 由来が書かれた裏側。
鼠坂

 

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