最近音楽を聴かなくなってしまったし、Run-D.M.C.も、かろうじて名前を知ってる程度。特にヒップホップが好きというわけではないのに、なぜか手にとってパラパラと見ているうちに読んでみたくなったこの本。タイトルには「成功哲学」とあるけど、決して「お金=成功」ではない価値観には人生の知恵を感じるし、ガツンとくるものがありました。翻訳も骨を感じる文体です。

そして…読み進めるとなんと。何のことはない、ラッセル・シモンズって、アニマルライツで、ベジタリアンなんですね。やっぱり、こういう気概みたいなものがないとベジタリアンって続かないんだろうか。ビーガンって公言してるのに、誘惑に負けてピザを食べちゃった話とか、完璧じゃないけどポリシーを持って前に進んでいく生き方は、魅力があります。

ヒップホップというと暴力的とか過激とかいうイメージもあるような気がするけれど、それは現実の社会がそうなのであって、それを私たちは変えていかなければいけない。最後が「銃などいらない」という章で締めくくられているのも、気持ちがよいです。

参考リンク:
ビースティ・ボーイズやラッセル・シモンズが反ケンタッキー・キャンペーンに賛同。