偶然ほかの情報を探していて、「生物教育における『生命尊重の教育』に関する調査と実践」という記事を読みました。全国の高校の生物の先生にとったアンケート結果をもとにしたもので、「生命尊重の教育」についてどう考えられているかが切り口になっています。
「生物の科学 遺伝」2008年3月号
http://www.nts-book.co.jp/item/detail/summary/bio/20051225_42bk.html
びっくりしたのは……「生物教育は道徳教育ではないので、『生命の大切さ』を意識したり、重視したりする必要がない」という先生が「少なくない」と書かれていることです! もう高校くらいから、命のモノ化ははじまっているんですね…。大学以降の専門教育なら細分化していっても致し方ない部分もあるのかなと思いますが、高校の生物なんて基礎の基礎じゃなかったでしたっけ??? 高校の生物では全体像を教える、という解釈には賛成です。そして、そこでこの現実とは、かなりガッカリです。
幸い私は、ウチの高校の生物にお蚕さんの解剖があったために「そんなキモイ授業選択するやつの気が知れんわっ!なんで女子はみんな生物とるんやっ!?」くらいの勢いで生物は選択しなかったので、そういう授業の洗礼を受けていないものと思われますが……(すいませんねぇ…それでこんなオトナになったのか?(笑))、こういう実態?を知るとやっぱりがっかりです。
でもまぁ、、私の高校なんかはそもそも理系進学者は生物は選択できないようになっていたし、生物を選択する人というのは意外と理系に行ってないんじゃないかという気もするので、その後の動物実験とかと直接リンクしているわけではないのかもしれませんが…。いまはどうなのでしょうか。
記事は、この↓調査がベースになっているようです。
「高等学校生物教育に関する全国調査」
http://www.nier.go.jp/04_kenkyu_annai/div08-katei-seika.html
この調査で検索するといろいろ面白そうな情報が…

高校における解剖実習の実施状況と教師の意識
-生物教育における生命尊重についての指導観と指導法に関する調査研究から-
http://www.ice.or.jp/~sose2/rink-4/24-takano.pdf
数字を見て、こんなに多くの先生がまだ解剖を行っているのか!!!と驚いたら、なんと! 
「これほど多くの生物教員が解剖実習を未実施とは驚きである」って書いてありますヽ(´・`)ノ
すごい、溝があるんだなって感じました。(しょぼん)
このアンケート見て、ちょっとほっとしてたところなのに。
http://www8.cao.go.jp/cstp/s&tsonota/gmo/index.html