ダチョウ力 愛する鳥を「救世主」に変えた博士の愉快な研究生活

ダチョウ力 愛する鳥を「救世主」に変えた博士の愉快な研究生活

  • 作者: 塚本 康浩
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2009/03/19
  • メディア: 単行本

借りた本にカバーがついていなかったので、サブタイトルに気がつきませんでした。てっきり、ただのダチョウ好きおじさんが書いた本かと思ったら・・・動物実験の話でした orz  
だったらあんまし読みたくなかったなぁ・・・と思ったのもつかの間、唖然のタイトルが出現。それは・・・
「研究にこじつけてダチョウを飼う」
は? そこに書かれていたのは。
獣医学科といえども実験計画書を提出し、教授会で内容が認められなければ、大学は飼育を許可をしないのだ。逆に実験計画が認められさえすれば、簡単に飼えるのである。どのような研究にこじつけて飼うことができるか、五年間、ダチョウ牧場に通いながら、テーマを考えてきた。(中略)
ちょ、ちょ、ちょーっ、何コレ?? はっきり「ダチョウを飼いたい一心で」もっともらしい計画書を作って大学に出したって書いてある。
ある意味とっても正直な記述だけど、やっぱりこういう風に提出されている計画書があるってことじゃないの?
しかも、ダチョウを食べたいという女子学生の要望で、解剖と称して1羽殺してみんなで食べている。そりゃ畜産動物も扱う獣医学科なわけだけど、実験の目的はウイルスの検査用抗体の開発でしょう? 食用にするのはおかしい。実験計画の手順にも試食なんて書いていなかったはず。
やっぱり、信じられないことが大学では行われている。
(しっかも頭にくるのは、ダチョウ肉はまずいそうで、いいだしっぺですら1枚しか肉を食べなかったそうだよーっ。ばくばく食べればいいってもんでもないけど。)
動物病院時代の話に出てくる闘犬の試合後の怪我のすごさなんかは必読かもしれないけど、なんだか読んでいて唖然としてしまった。