Natureの記事、オリジナル全文は読んでいなくて、ヘッドラインだけ。ちょっと端折ってます。
Streamlined chemical tests rebuffed
http://www.lsblog.org/blog/?p=9752
 欧州の化学物質規制REACHにおいては、EU域内で年間1トン以上流通する化学物質について、2018年までに登録をしなければならず、それには毒性についてのデータが必要だ。
 ECHA(欧州化学物質庁)の見積もりによれば、約30,000の物質が登録されるはずで、そのためには900万匹の動物が使われると言われている。
 しかし毒性学者のトーマス・アルトゥングによる研究(2009)は、これを「かなりの過小評価」としており、少なくとも68,000の化学物質が登録されなければならないことを示している。そのためには、5400万匹の動物が使われることになるだろう。
 アルトゥングは、「延長一世代生殖毒性試験」を使えば、REACHにおいて動物の利用を40-60%減らすことができるとしている。コストについても同様である。
 OECDは延長一世代生殖毒性試験のガイドラインを作成中で、これらのガイドラインには、今行われている「二世代繁殖毒性試験」では通常行われない一連の試験も含まれる。
 しかし、この新しい試験法がREACHで使われるかどうかは、ECHA次第だ。ECHAは、10月の会議では納得していない。
 「Nature」に対して、EUCAは、すべてのライフステージにおける暴露をさせたあとで生殖に対する影響を見ることができるのは二世代繁殖毒性試験だけだと答えている。
 OECDは延長一世代生殖毒性試験のガイドラインの最終版をこの3月に承認するものと思われ、それによって欧州の規制当局もこの試験法を受け入れるための政治的影響力を受けるとアルトゥングは見ている。