1週間遅れのご報告ですが、先日A Seed Japanが開いていたシンポジウム「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の交渉議題:”遺伝資源への アクセスと利益配分(ABS)”を追う!」に行ってきました。
国際問題になってるABS・・・といってもTOYOTAのブレーキの話じゃなくて\(^^;\)(/;^^)/、「Access and Benefit-sharing」、つまり、他国産の生物由来資源でたんまり儲けて原産国には何もくれてやんないなんて経済活動が許されるんですか?伝統的にその資源を使ってきた人たちに対して公平じゃないよね?というお話の方のABSです。どうやってこの不公平を解決するのか。
人類は太古の昔からいろんな生物資源を利用してきたし、原産地から世界各地に広まった有用な生物資源もたくさんあると思うけど、今、他国産の遺伝資源で儲ける企業の行為が「バイオパイラシー(生物遺伝資源の略奪行為、直訳すれば「バイオ海賊」!)」として非難されているのは、やっぱり特許による利益の独占が絡んでいることが根底にはあると思います。技術力・経済力の差をバックに、そんなことしていいんけ?という。(ぶっちゃけ、これは医薬品の問題だよね)
なので、ABSってもちろん動物実験に直接関係ある問題ではないのですが、なんとなく影には動物実験がかかわっているような気がして、気になってしまうんですよねー。(←この人すでにビョーキだから気にしないで(笑))
例えばこの日のシンポでも、日本企業の例として出されたのは、なんと資生堂でした。(あ、書いちゃった) もちろん国際的に批判を受けた特許については、資生堂はすでに取下げ済ですが、でも、いま資生堂が持っている遺伝資源に関連する特許は、すべて産出国の明示がされていないという話もありました。
詳しいシンポの内容は、報告されている方がいるのでご参考まで。
http://psila.blog116.fc2.com/blog-entry-529.html
http://psila.blog116.fc2.com/blog-entry-530.html
http://psila.blog116.fc2.com/blog-entry-531.html
http://psila.blog116.fc2.com/blog-entry-532.html
関係ないですが、会場は若い人たちがたくさんいてびっくり! 今年名古屋で開催される生物多様性条約締約国会議・COP10では、このABSが焦点になるそうですが、こういう問題って、汚い社会(?)にまみれていない[ぴかぴか(新しい)]若い正義感[ぴかぴか(新しい)]が必要だと思うので、今後も期待するところです。
バイオパイラシーって、往々にして搾取される側が途上国で、搾取する側が先進国という構造なので、日本政府もいままでは資源にアクセスする側の立場で交渉にあたってきたそうですが、日本だって利用される側になる可能性があるという話を外務省の人がしていたのは「お?[目]」と思いました。
(そー言われてみれば、ボディショップが「日本で伝統的に使われてきた原料」をうたい文句に、アズキを使ったスクラブ(笑)を世界展開したときの驚きを思い出しちゃいました。まさか特許はとってないと思うし、フェアトレードをかかげている会社だけど。生アズキ臭くて私はとても使えなかったけど、たぶん異国情緒だけで売れたりするんだろうなぁ~なーんて、あ、話がそれてきました(汗))