実験動物の問題について、お茶の間のニュースでどどーんと報道されるのは非常に珍しいですが・・・さすがにニホンザルを十数匹も逃がしたら、マズいですよね。近隣に住んでいる人はどう感じるんだろう。
しかもこの件、霊長研でニホンザルがたくさん未知の出血症で死んでいる件に飛び火しました。そもそもの情報源はこれだと思います↓。
ニホンザルの出血症について PDF
http://www.jstage.jst.go.jp/article/psj/26/1/69/_pdf/-char/ja/
報道によると、霊長研は記者会見したみたいですよね。
さすがにネット上のコメントを見ても、こればっかりは恐怖心をあおったようです。意外と世論がスルーじゃなかったので、ほっとしました。おそらくは映画の影響かなと思ったりもしつつ・・・でも、感染症だとしたら、どんな野生動物がキャリアになるかわからないのだし、実験動物を逃がしているのは非常に問題だと思われたはずです。
(そりゃね、せっかく逃げたのに自分たちで戻っちゃったのか、サルたち・・・あーぁ、と思わなくはなかったですけどね;;、でもね)
そしてとうとうNatureのニュース欄でもとりあげられていました。逃がした話とは絡めてないみたいだけど。
Japanese monkey deaths puzzle
http://www.nature.com/news/2010/100713/full/466302a.html
霊長類の疾病の専門家という人も言ってるけど、どのサルが野生から捕獲されて、何匹で連れてこられたのかとか、考えられる感染ルートなども考えてみる必要があると思うのですが、今のところ怪しい群は浮上していないんでしょうかね・・・? まさか、あちこちからたくさん連れてきているから、もうわからなくなっているのかしら?
それに、今までも、研究施設や動物園のサル山で、似たようなことが起きたことはなかったんでしょうか。特に、奄美大島の日本野生動物研究所には、ナショナルバイオリソースの繁殖用のサルが霊長研よりもっとたくさんいるはずですが、何も起きていないのでしょうか? なんだか不思議です。
いま霊長研には800匹近いニホンザルがいるみたいですね・・・。ナショナルバイオリソースプロジェクトは、繁殖したサルを全国の研究施設へ、これからも予定通り供給するのでしょうか?