もう既に多くの方が意見送付済みかとは思いますが、環境省が「動物取扱業の適正化(案)」についてのパブリックコメントを行っています。小委員会では、すでに前半の動物取扱業者についての議論が終了していて、「動物取扱業の適正化(案)」は、その前半の議論のとりまとめになります。
実験動物についてはまだこれから後半の議論でやっと出てくるのですが、ぜひ今回のパブコメでも、実験動物についての意見を送っていただけないでしょうか。
特に、動物取扱業において動物実験施設が適用除外となっている現状を改め、動物実験施設についても、国・自治体は業の対象として規制・監視を行う必要があります。その点について、ぜひ意見を送ってください。
意見募集の詳細は、環境省サイトをご覧下さい:
動物取扱業の適正化について(案)に対する意見の募集(パブリックコメント)について(お知らせ)
締め切りは、8月27日(土)必着です。どうぞよろしくお願いいたします。
ちなみに下記が、OIE(国際獣疫事務局)が加盟国に求める動物実験監督のための国際基準の概略図です。推奨事項であって義務ではないので守らなくてもよいという逃げ方がされているようですが、先進国の中で唯一この体制を作っていない日本が、果たしてアジアの中で代表的地位を保っていけるのでしょうか? 「推奨」って、やってくださいって意味でしょう? 国際的にも恥じない制度、法規を作るよう、ぜひ国に働きかけをよろしくおねがいします。
OIE_researchanimals.jpg
(農林水産省作成 2011.7.7 民主党・動物の福祉を推進する議員連盟勉強会資料より)
③施設の検査
最低年に1度定期的に実施する。

これが国際スタンダードなんですよね。未だに科学・医学の進歩に影響すると言っている人たちは、欧米と日本とどちらが科学・医学・製薬が進んでいるのか、制度がある国に負けている現実をよく考えてから発言してほしいと思います。
また、実験動物生産業者についても、同様に業の規制下に置く必要があると思います。ALIVEの参考意見をリンクしました。ぜひ参考に意見を送っていただけないでしょうか。
(8)に追加: 実験動物繁殖販売施設
http://hogohou.net/pub_comment/pub_c_iken08_6.html
また、私が最近特に気になっているのはいわゆる動物専門学校です。
(8)-(5)教育・公益目的の団体
http://hogohou.net/pub_comment/pub_c_iken08_5.html
動物専門学校でも解剖の授業などが行われていますが、「獣医学部卒」の非常勤講師(おそらく獣医師ではない)が、ラットを溺死させて用いていたという話もあります。その専門学校でマウスやラットが飼育されていた施設の写真をぜひご覧ください。これが、「動物の飼育」を教える専門学校の実態です。動物取扱責任者を育成する専門学校が、動物取扱業の規制を受け入れないとしたら、その存在自体が眉唾ものです。
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まだまだありますが、この辺で。
この施設は専門学校とは離れたところにありましたが、ふれあいにも動物を使っていたため業の登録がなされており、行政の指導で大幅に改善はしました。規模が縮小されたので、安心していたのですが、未だにラット・マウス・ハムスター・カメのみの飼育で業の登録をしています。夏にはボロボロげっ歯類が死んでいたとのことなので、現状がどうなっているのかも心配です。
最近、バイオ関係の専門学校も増えていますね。動物の扱いなどで問題がないのか、気になっています。情報お待ちしています。