人はなぜ御用学者になるのか―地震と原発

人はなぜ御用学者になるのか―地震と原発

  • 作者: 島村 英紀
  • 出版社/メーカー: 花伝社
  • 発売日: 2013/07
  • メディア: 単行本

図書館で借りて、きちんと読まないうちに期限が来ちゃったのに、こんなことだけ書いて申し訳ないのですが…
この本に、研究者は「研究成果というエサを追って車輪を廻し続けるハツカネズミにすぎない」みたいなことが書いてありました。
えっ? いやいや、ちょっと待って。
ハツカネズミって、エサを追って回し車を回してると思われている??? そんなものなくても一生懸命回すのが回し車の不思議なんですよ、先生。
マウスを使う分野にいないことが明白なので、研究者としてはなかなかよろしいって感じですが……、というか、マウスを使う研究者ですら回す姿を知らない可能性もあるけど(汗)、どこまで広がっているのでしょう、この誤解。
10年くらい前だけど、ある有名動物園本のライターも、講演でハムスターは回し車を強制的に回させられているかのように言っていて、目が点になりました。
あっ、ネズミのことはあんまり……(察し)
それにしても、どうやったら強制的にそんなことをさせることができると思うのでしょうね。確かに回し車の魔力には何かネズミにキャッチーすぎて強制的なところがあるのかもしれないし、そういうハマってしまうような嗜好品は悪だと言われたら困るけど、虐待かのように言うのは、何か違いますよね。(失笑)
もちろん、そういう強制労働装置も動物実験用では作られているけど……。
そういう虐待装置を除けば、回し車は、置けば5分と経たずにネズミが回すようになる不思議な道具です。初めて回し車を知って、皆で奪いあってる姿は、何だか楽しそうだし。「わーっ、何これーっ」みたいな。だんだん年もとると、マンネリ感なきにしもあらずだけど。
それに、そもそも野生のハツカネズミも、通り道に回し車を置けば回すと下記の本には書かれていますよ。
ネズミは、教えなくても、乗って回せることにすぐ気が付くんです。
著者はげっ歯類好きで、やはりネズミは回し車を楽しんでると考えています。
とりつかれたように回すのが誤解を招くんでしょうけど……むしろ、他の動物がそこまでハマる道具を人間が発明できたという点で不思議な道具に思います。

動物たちの喜びの王国

動物たちの喜びの王国

  • 作者: ジョナサン バルコム
  • 出版社/メーカー: インターシフト
  • 発売日: 2007/06
  • メディア: 単行本