現代思想 2014年8月号 特集=科学者 -科学技術のポリティカルエコノミー-

現代思想 2014年8月号 特集=科学者 -科学技術のポリティカルエコノミー-

  • 作者: 小柴昌俊
  • 出版社/メーカー: 青土社
  • 発売日: 2014/07/28
  • メディア: ムック

連続投稿の最後です。
まだじっくりは読めていないのですが、「現代思想」の科学者特集号。実質的にはSTAP特集かな。この手の雑誌って、関心あるテーマでもだいたい半分くらいは読む気になれなかったりするんですけど、今回は全体に興味深いです。
しかし、特に読んでいただきたいのは、やはり「STAP細胞事件が忘却させたこと」です。STAPが何の議論もなく夢の細胞のように思われていた(いる)ことについて、一石を投じています。
STAPだと不正問題が大きくなりすぎて、もしくは、iPSだと期待が大きすぎて、倫理的な側面への関心がほとんどないような気がしますが、その点について扱っている論考は貴重だと思います。
また、塚原×美馬対談では、STAP問題でSTS方面から声が聞こえてこなかったという指摘があって、そういえば…と思いました。科学が信頼を失うと同時に、STSも信頼を失ったとあって、なるほど。確かに。
あと、ちょこっと書いてあるだけなのですが、STAPが始原神話に関係するという指摘をしている人がいて、面白いと思いました。これだけ多くの人が、コロッと「素晴らしい」と思ってしまう裏には、そういうものがあるよーな気はします。それを女性が持ち出してきたところとかが、マッチしたのかも?みたいな…