「サイエンス」のニュースによると、既存のEUの実験動物保護規制を撤廃し、動物実験を段階的に排除する新しい法制度をつくることを提案する100万人以上の署名が欧州委員会に提出され、科学者はそれに反対しているとのこと。
そこにノーベル賞受賞者も加わっただけでニュースになっているのも驚きですが、市民提案のほうも日本の状況などからすると先を行きすぎていてビックリです。(正直、既存のものを廃止しろというこの主旨では賛同はできないですし、実際、有名どころの団体は含まれていませんね…)
Nobel laureates defend E.U. animal research rules against citizens’ proposal
http://news.sciencemag.org/europe/2015/05/nobel-laureates-defend-e-u-animal-research-rules-against-citizens-proposal
この署名が提出された「欧州市民イニシアチブ(European Citizens’ Initiative)」とは、駐日欧州連合代表部のサイトによると、「EUが権限を持つ政策分野について、加盟国7カ国から計100万人以上の署名を集めれば、欧州委員会に対して立法を提案することができる制度」とのこと。
サイエンスの記事によれば、欧州委員会は、提案を立法化することを現在検討しなければならず、6月上旬までに対応しなければならないとのことです。
提案内容は、下記のページで読むことができます。動物で得られた結果はヒトにあてはめられず、最新の、より効果的で、ヒトについて予測できる手法に置き換える必要があることを根拠としています。
EUのEuropean Citizens’ Initiativeのページ
Title: Stop vivisection
http://ec.europa.eu/citizens-initiative/public/initiatives/finalised/details/2012/000007
Stop Vivisection European Citizens’ Initiative (ECI)のFacebookページ
https://www.facebook.com/StopVivisection