2007.11.25 up

2007年11月3日、お台場の日本科学未来館が無料公開デーとのことで、行ってきました。

未来館は、入るのは3回目くらいなのですが、いつもほかの用事のついでなので時間がなく、ちゃんと見たことがなかったのでした。とくに、いままでショップをまったく見ることができなかったので、ショップ目当てて行ったのもありました。

■最初に買い物

まず先にショップに直行する客もめずらしいかと思いますが(^^;、また時間切れにならないよう、先にお目当てのモノを探しました。

でも、置いてなかったんですけどね……お目当ての、動物の体の構造を教えるためのツール。カエルの解剖ができなくなってきているせいか、マウスの解剖を小中学生にさせたがる傾向が出てきているように感じるので、何か代替法になるようなものが普及していないのか?と思ったのですが、動物の脳の写真を比較した本くらいしかありませんでした。英語のツールはいろいろありますが、日本語のものってやっぱり少ないんでしょうかね?

でも考えてみれば、動物の体の構造より、人間の体について詳しく知ったほうが、その後の人生で大いに役に立つのだから、当たり前と言えば当たり前ですよね……。動物の体の構造を知っていて役に立つ職業や場面というのは、かなり限られると思いますが、人体については、あらゆる人が知っていれば自らの健康のために役に立つと思います。

つまり、マウスの解剖をさせるより、人体について図や模型やソフトで教えたほうが、はるかに代替法の提案としてはいいわけだよなーと思いなおし、「骨単(ホネタン)」というソフトを本と両方購入してみました。(どれくらい詳しいのだろう?
カエルのソフトを超えるかな? ワクワク。)

■2007年レントゲン週間イベント

で、会場に入ろうかと思いきや、1階フロアで日本放射線技師会が機材を並べてイベントをやっていたのでまずそちらへフラフラと。

入ってすぐのところでは、いろいろなタイプの乳がんを模して、皮膚の上から触るとどんな感じかわかるようにつくってあるバストの模型が置いてありました。「これって獣医学教育用にも応用したもの作れないのかしら?」と、本来の利用法と違ったことを考えていたら……やっぱりコーケンラットをつくっているあの会社のホームページに載っている様子。そーか、実験手技用だけじゃなくて、イヌとかネコの臨床用とかにもっといろいろ作れないのかなーなんて思ってしまいますが、以前電話したときのあの会社の感じの悪さから考えたら(まず「あんたどっかの団体の人?」みたいな感じ!)、あまり実験動物の犠牲を減らすことに関心はないんでしょうね…なんてことも思い出します…(あー口がすべりすぎだけど、腹が立ったの思い出すから書いちゃう)。まぁ、でもすでにジェリーやフラッフィーがいるけどね…。

そしてさらに会場の奥に進むと……最新の画像診断機器で何ができるかのデモンストレーションをやっていました。「人体オンリーかなー」と思いきや、なんと動物病院で実際に患畜のカメさんを撮影した画像を見せてもらうことができました!(卵がつまってしまったメスのカメさんでした。苦しそう(>_<))

まだ最近始まったばかりの技術だそうですが、CT/MRIから取り込んだ画像を高速で3D化するソフトウェアが搭載されているんだそうです。(高いんだろうなー、ハイテク獣医さん…) ここまで立体的に視覚化できれば、手術の前にかなりイメージをつかむことができて、スゴい時代なんだなーと思いました。断面図なんかも、自在に作れるわけです。

実際の写真はこんな感じ↓(撮らせてもらいました、ありがとうございましたm(_ _)m 騒いでごめんなさい(笑))

レントゲン週間展示photo
レントゲン週間展示photo レントゲン週間展示photo

使いこなすのは大変そうですが……色をつけてそれっぽくしたデータなども作れるのだそう。パソコンに軽いデータを移せたりもするらしく。つまり、いろんな病気のいろんな動物たちのデータを大学は教材用に活用できるのでは!?と思いました。こういう詳細な画像プラス、実際の手術の見学や補助、自然死した動物の死体の解剖と併用すれば、もう解剖でわざわざ動物を犠牲にする必要はないのではないかと思います。高校以下の解剖授業なら、こういうデータで代替してまったく問題ないじゃん?

■入館すると……

で、いよいよ未来館に入館して一番ビックリしたのは、無料デーなのに人が少ない!ってことです。むしろ今までより少ないくらい(驚)? 以前上野動物園の無料公開デーに行ったときはかなりの人出でごったがえしていたのですが……。こりゃ、理科離れって、相当深刻なんですね? もしかして?(子どもの理科離れというより、親の理科離れでしょうかね、これは。)

でももしかしたら、アシモのデモンストレーションをやっていなかったからというだけかもしれませんけど……orz やっぱりあれは目玉ですよね。以前来たときは、アシモに相当な人だかりでしたけど、今回はAIBOの周りに申し訳程度に子どもがいただけでした。(AIBOは持ってる人もいるくらいだしぃぃぃ。かわいいけど。)

実際のところ、今回ちゃんと回ってみて、ものすごく印象に残ったものはあまりありませんでした。立派な建物そのものは別ですが、強いて言うなら、あわれなラットの脳切片とかでしょうか↓?(あーぁ)

ラットの写真 ラットの脳切片

他の動物は模型だけ。↓ イヌやウサギの脳切片はグロくて置けないけど、ラットなら別にね、というラット差別では!?
脳のレプリカ

宇宙実験のところでは、イモリくんの実験の写真がありました。イモリにしたら、宇宙開発なんてメイワクな話でしょうねぇ…。
イモリ宇宙イモリ

宇宙へ行った飛行士と生き物たちの写真のコーナーでは、動物たちの写真のところだけが、コーティーングのビニールがはげていました。みんなが触るからですよね……。人間は、宇宙に行きたい人だけがいくけど、動物たちは自分の意思ではないのは明らかで……そこが意外な印象を与えるからみんなが指さして触るんだと思います。

ライカの写真
ライカだ……(涙)

Enosの写真
チンパンジーのEnos

アカゲザルも宇宙に
アカゲザルのSam

別にかわいそうな動物探しをしに来たわけではないのですが…なんだかそんなところだけが目に付きます。

ちなみに、癒しロボのパロちゃんは、以前はこんなにキレイだったのに↓、今やみんなにさわられて茶色くなっていました(T_T) 虐待?(笑)

癒しロボのパロ 癒しロボのパロ

ともに2005年のころのパロの写真です。
うっ、マウスだってラットだってパロちゃんみたいな顔で見上げるのに。

 
企画展 『地下展 UNDERGROUND-空想と科学がもたらす闇の冒険』

けっこう地下道とか洞窟とか好きなので、テーマとしてはわくわくしましたが、企画として成功していたのかどうかは謎に思いました……。散漫でストーリーがない印象。

ハダカデバネズミ

ハダカデバネズミを映していた

はっきり言ってこの日一番面白かったのは、未来館本体よりも、放射線技師会が1階でやっていたイベントのほうでした(>_<) ふだん健康診断でもレントゲンは断るくらい、レントゲン嫌いな私ですが、なにやら面白そうな気配を感じたんですよね…。直感ってコワイわ~と、科学的でないコメントで終わっちゃってゴメンナサイ(笑)

未来館

斜陽な感じの日本科学……未来館。立地も悪いと思う。

パロちゃん

おやすみなさい

(これはお台場産総研にいたパロ。日本人は「カワイイ」には長けているよなぁ~
おしゃぶりで充電するなんて、たまらんかわいさ♪)

 
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