動物愛護管理基本指針の点検(第5回)
動物愛護管理基本指針の点検の第5回が、2012年8月10日に行われた中央環境審議会動物愛護部会(第30回)で公開されました。
3省庁の協力を得たとのことでしたが、ようやく関係業界をカバーし、アンケートらしい形になってきました。とはいえ、86%は自ら動物実験はしていない機関にアンケートを送付しており、実験動物の取扱いに関する調査としては、効率の悪いものになっています。動物実験施設を把握する法制度があれば、このような無駄は省けます。
また、動物実験を行っていると回答した機関が266しかなく、とても全体をカバーしたアンケートとは思えません。また、この期に及んでまだ、指針等を定めていない機関がかなりありますし、委員会を設置していないところもあります。やはり、きちんとした法制度による義務付けが望まれます。
以下、アンケート結果の内容です。
実験動物の適切な取扱
○平成24 年3 月に、国内の実験動物取扱施設に関する概要把握、実験動物取扱施
設における「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準」の遵守
状況等、実験動物の適切な取扱について、アンケート調査を実施した(※)。
○実験動物取扱施設のうち、約91%が「動物実験の飼養及び保管並びに苦痛の軽
減に関する基準」の内容を知っている。
○約 76%の施設で基準内容に即した指針や要綱等を策定しており、そのうち約
91%の施設で実験動物の殺処分に関する規定を策定、約92%の施設で指針等の
遵守に関する指導を行う委員会等を設置している。
※実験動物に関するアンケート調査概要
◆対 象:動物実験施設を有する可能性がある団体等(約3,515 団体)
◆調査方法:郵送、電子メール
◆有効回答:1,905 件
⇒全体の13.9%とは、具体的な数字で言うと266機関だそうです。
以上です。