2005~06年 基準・指針類動向
2005年に動物愛護管理法が改正されたことに伴い、環境省は実験動物基準を改正、文部科学省・厚生労働省は動物実験の指針を制定することが決まり、下記のような動きがありました。各傍聴などは日記に書いた回も多いですが、感想とリンクを残すページをつくってみました。
環境省 |
2005年の動愛法改正前から、家庭動物・展示動物の基準の改正が行なわれており、「次は実験動物基準」と言われていたのに、結局議論が表に出てきたのは改正後のことでした。 |
◇実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準 |
■動物愛護部会 実験動物小委員会 委員名簿 ■中央環境審議会動物愛護部会 |
■ パブリックコメントのページ(終了分) 案
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■ 「実験動物の飼養及び保管並びに苦痛の軽減に関する基準」に関する答申について(報道発表資料) |
問い合せ先:環境省自然環境局総務課動物愛護管理室 〒100-8975 東京都千代田区霞が関1-2-2 電話: 03-5521-8331(直通) FAX: 03-3508-9278(直通) e-mail: shizen-some@env.go.jp |
文部科学省 |
はっきりいって、どうしようもない議論が毎回繰り返されました。せっかく(おそらくお金もかけて)海外の事例などを調べていたのに、環境省の小委員回に比較しても、具体的な話を挙げての議論などはほとんどなく、抽象的な話(とくに「規制をしてほしくない」という点ばかり)が強調される作業部会でした。委員はほとんど実験関係者であるにもかかわらず、ほんとうに実験に関わっているのかすら疑わしくなるほど根拠になる話が出てきていなかったと思います。 第1回の告知からして、わずか1日程度で、傍聴からあきらかに市民を外したかったのだろうことも印象的でした。 主査が私見を述べる時間が長く、強引な議事進行が目立つ中、動物福祉側に立って意見を述べてくださっていた少数の方々にはほんとうに感謝いたします。 |
◇研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針 |
cf. 大学等における動物実験について (文部省学術国際局長通知) |
■ ライフサイエンス委員会 動物実験指針検討作業部会 委員名簿 第1回 (2005年8月11日) 配付資料 第2回 (2005年10月4日) 配付資料 第3回 (2005年10月31日) 配付資料 第4回 (2005年11月28日) 配付資料 第5回 (2005年12月16日) 配付資料 第6回 (2006年1月10日) 議事次第 第7回 (2006年4月6日)議事次第 |
■ 意見募集のページ(終了分) 案・報告書(案) |
問い合せ先:文部科学省研究振興局ライフサイエンス課 〒100-8959 東京都千代田区丸の内2-5-1 電話: 03-6734-4107(直通) FAX: 03-6734-4109 (直通) |
厚生労働省 |
とくに検討会などは開かれず、いきなり審議会での案の発表でした。ほとんど文部科学省の指針の整理・焼き直しバージョンです。当然ですが、委員には実験動物の専門家や動物福祉関係者などは入っておらず、また特別の議論もなく、形だけパブリックコメントを経て決まってしまうことに問題を感じます。(ただ、それでもヘタに「有識者」にお伺いを立てた文科省の指針よりソツなくできているような気がするのが不思議なんですけどね……) |
◇厚生労働省の所管する実施機関における動物実験等の実施に関する基本指針 (2006年6月1日通知) |
■第29回厚生科学審議会科学技術部会 議事次第 委員名簿 資料「厚生労働省における動物実験等の実施に関する基本指針(案)について」がいきなり示された。 |
■第31回厚生科学審議会科学技術部会 議事次第 委員名簿 パブリックコメントの結果が公開された回。 |
■パブリックコメント 2006年3月16日~2006年4月5日に行われた |
指針についての問い合せ先: 厚生労働省大臣官房厚生科学課 〒100-8916 東京都千代田区霞が関1-2-2 電話: 03-3595-2171(直通) FAX: 03-3503-0183 (直通) |
農林水産省 |
さらに驚きなのが農林水産省で、いきなり通知されました。(告示ではなく通知です) 農林水産省の所管する研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針(PDF) 「農林水産省の所管する研究機関等における動物実験等の実施に関する基本指針」の制定について 通知(平成18年6 月1日) |