文部科学省へ下記の意見メールを送りました。



Subject:塾における動物実験について

京都・神奈川で理科教育を専門にしている子供向けの塾で

マウスの生体解剖が行われています。

現在、文部科学省では動物実験に関し、大学等では

倫理委員会の設置や実験計画書の審査制度などを指針によって

求めているところだと思いますが、高等学校以下の学校教育に

おける動物実験はどうして野放しなのでしょうか?

大学では学部生向けのマウスの解剖に実験計画書を書かせ、

倫理委員会の審査が行われているのに対し、

よりいっそう倫理性が検討されなければならないはずの

児童・生徒向けの解剖では、現在なんら歯止めとなるものがありません。

とくに、教員免許も持たない人間が、子どもたちに

解剖を行わせることのできる、私塾における解剖授業は

問題が大きいと思います。動物虐待との境目はどこにあるのでしょうか?

海外では、18歳以下に解剖を禁止する法律を持っている国も

少なくありません。法律はないまでも、アメリカ以外の国では

小中学生に解剖を行わせるようなことはないそうです。

日本も、動物と人間とのよりよい関係を持つ平和な国となるために、

同様の規制が行われることを要望いたします。

大学以上の専門家教育での必要性は議論のあるところだとは思いますが、

専門教育においても自然死した動物の死体を利用するなどの方法を

とることができ、必須であるとは思えません。

まして高校以下の子どもたちに動物を殺させる授業を行う意義は

感じられません。その後の心理発達への影響も心配です。

解剖には、その倫理的な問題の側面だけでなく、

感染症管理の問題(人畜共通感染症だけではなく

カエルツボカビ症などの問題を含む)や、

動物の逸走防止の問題、特定外来種を利用する際の問題、

アレルギーの可能性など、いろいろな問題がからんできます。

日本では、学ぶためのコンピューターソフトウェアなどのツールや

授業ノウハウの開発が遅れており、それも解剖に安易に頼ってしまう

原因となっていると感じます。

解剖の代替となるようなツールの開発にもぜひ力を入れて

ほしいと思います。

この問題を所管する文部科学省の部署はどちらになるでしょうか?

解剖授業の全面廃止を日本でもぜひ実現させてほしいと

心から願っております。

(名前と住所)