東大への種豚移送の件(続き)
東大への種豚移送の件、民主党の玉木雄一郎衆議院議員が、寄せられた質問への回答をブログに載せてくださっています。
2011年05月17日 いくつかの質問に関して
http://ameblo.jp/tamakiyuichiro/entry-10895233774.html
問いは、「学術研究目的について」と「南相馬市の種豚が東大牧場へ移送された件について」の2つ。
いずれも質問を真摯に受け止めてくださって、感謝いたします。
東大へ移送される豚については、さらに「サンクチュアリ」へ移す可能性についても検討してくださるとのこと。
「サンクチュアリ構想」の詳細がまだ決まっていないようなので断言はできませんが、確かに、それも不安解消のための一つの手なのかもしれないと思います。
東大牧場での預かり(あくまで返却のため、血統保持のみ)である場合でも、何らかの透明性を保っていただけるなら問題ないのだろうとは感じますが、やはり公的な研究機関としての情報公開と「サンクチュアリ」的預かりの水準の担保を、ぜひ検討チームで決めていただけたらと思います。
そのためには、家畜福祉が専門の研究者の方を、検討チームの同じテーブルに加えるというのもよい手法かなと感じます。
ちなみに、現在まで断片的に情報をいただいた中で一番不安に感じているのは、繁殖した子ども、胎仔、受精卵等の扱いでしょうか。豚が大学に譲渡されないのであれば、牧場主に子ぶたの所有権が生じると思いますので、いわゆる侵襲的な実験利用等はないと希望的な予測をしますが、そういったところもきちんと議論をしておいてほしいと願います。
「サンクチュアリ」構想の方は、大学研究機関への移送ではないので、そこまでの懸念はしていませんが、ただ、関係していると聞いている研究者のツイートその他を見ていると若干の不安は残ります。(実験利用とは別の点でもです。これは他の方々も意見していると思うのでここでは割愛しますが)
せっかく出てきた「サンクチュアリ」構想、やはり(放射線の測定など科学目的は付与するにしても)「サンクチュアリ」の名前に恥じないものにしてほしいと心から願います。
また、動物の救護に関わる専門家の方には、安易に「実験動物にする」と公言することがどういう懸念を世間に呼び起こすのか、今一度肝に銘じてほしいと心から願います。
実験動物に限らず、関係者かどうかもわからない人に、「そんなことをするはずはありませんよ」と言われて信用、はい納得、とはいかないのが動物の扱い…というのは知られた事実ではないでしょうか、この世界。
だいたい、研究室のホームページを見れば、「そんなこと」が行われているわけですし…
また、特に東大は、過去に動物保護団体が各大学に情報開示請求をした際に、延長を何度も繰り返しているとのことで、それでは実質開示されないのと同じではないかとすら感じた大学でもあり、また、開示請求窓口の対応が非常に消極的・拒否的な大学でもありました。そのことも不信感の一端を担っています。
別に開示請求など関係なく、オープンにされていればそれでいいとは思いますが、隠されたままでは、のちのち、「あの豚はどこにいたんだ、20キロ圏内で被ばくしていたのにおかしいじゃないか」という話にもなったと思います。