懐かしのタウンミーティング
やらせ問題が話題になっているので、懐かしい話題を一つ。
タウンミーティングも、やらせが大きな社会問題となりましたが、実は前回の動物愛護法改正の頃、私も科学技術をテーマにしたタウンミーティングに参加して、手を挙げたら当てられたことがあったんです。
もちろん、質問は動物実験についてです。
のっけに、「ライフサイエンスは動物に苦痛を与える行為の上に成り立っていると思うが」と言ったら、なんだか壇上が凍ったような気がして、雰囲気悪くして申し訳ないなぁと思ったけど、後になって考えれば、仕込みではない質問なのは明らかなので、主催者にとっては良かったんじゃないですか?と開き直ってます。
それで笑っちゃうのは。
当時は、「質問で手を挙げていた人は大半が男性だったから、男女比を考えて女性に当ててくれたんだろうな」と思っていたのですが、やらせ問題が発覚してから、あることに気がつきました。
私と同じブロックの同じ列に座っていた、同じくらいの世代の女性と私が、同時に当てられているんです。
その方、質問の内容から、某ホニャララ財団のムニャムニャプロジェクト(当時)の方で、私にしてみれば、「そんなこと、重要か?」みたいな意味不明の質問だったのですが、大臣含め皆絶賛で、「ぜひやらなければいけない」みたいな感じで回答していました。あんな質問の意味がすぐわかるなんて、ああいうプロジェクトは世間では知られているの?と自分の不明を恥じた記憶があります。
なので今考えると、私、その仕込みの方と間違えられて、当てられたのではないかと思うのですが、どうでしょうか(笑)
司会には、サクラの座っている位置を伝えてあったという話も確かあったと思います。似たような世代の女性が同じ列に二人いたから、どちらかわからなくて両方あてたんじゃないかと想像してしまうのですが。
その方の質問に比べると、動物実験については、大臣は、東北大の阿部さんに振るしぐさをしただけで口をへの字にまげてつぐんだまま。新聞記者も答えず、阿部さんが「どうしたものか」という感じで答えてくれました。分野も違うのに、ありがたいことです。
ちなみに、私が仕込みだと疑っている質問者の女性は、間違いなくタウンミーティング側の方だったようです。ここに名前が出ています。
http://d.hatena.ne.jp/kmiura/20061120#p2
もちろん、本当の意味での仕込みだったかどうかはわかりませんけど、でも、やらせ問題が発覚して真っ先に「あの人!」と思い出し、プロジェクトの内容で検索したので名前も控えていたんです。
当時は動画がアップされていたので、自分の顔もばれるじゃんと思ってブログには書かなかったのですけどね^^;
それにしても、当時は自民党政権だったし、大臣が動物実験の質問を無視するのはいた仕方ないとして、科学記者として売っている大手メディア記者もこういう倫理問題に反応しないというのは、とても驚き、かつ非常にがっかりしました。
日本の科学ジャーナリズム(特に大手メディアの)は、結局科学者擁護でしかなく、弱者への視点は欠けているのではないでしょうか。苦言を言っているように見えても、結局は産官学複合体と一体となって、体制を守るためにしていることなのかなと感じます。
ちなみに、議事録はまだ残っているようです。(私の仕事は当時とは違います)
http://www8.cao.go.jp/town/tokyo171211/youshi.html
挙手はものすごく多く、質問が出なかったときのことを考える必要はなさそうでした。一番最初の永久機関の質問も覚えていますが、あれは絶対に仕込みではないと思います^^;
ちなみに、以前は質問と回答の概略を列挙した一覧表のPDFファイルがアップされていて、そこに書かれている回答が当日の回答とは違っていたことに腹を立てていたのですが、今見るとそれは残っていません。内容操作も問題になっていたらいいのですが。
というか、議事録もこんなに詳しく説明あったかな??とそろそろ記憶が薄れてきていますが、動物愛護法云々の現状については、私が自分で質問の中で説明したと思います。