アリス・ウォーカー『勇敢な娘たちに』
「カラー・パープル」も好きな映画で、3回くらい観ました。原作者の本も、小説は好きでいくつか読んできたけれど、エッセイ集を初めて手にしました。
目次をあけたとき、「動物愛護団体への手紙」という文字があったので、どんな内容かとドッキリしたのですが、なんとプレマリンのことでした。
プレマリンは、女性ホルモン補充療法に使われる医薬品ですが、妊娠した馬の尿から抽出された原料が使われています。そのために、馬たちは何度も妊娠させられ、尿を採取するために狭い囲いに入れて固定される。しかも、採尿のためのチューブが体に取り付けられているんですよね。生まれた子どもは、母親からはすぐとりあげられて、肉になります。
アリス・ウォーカーは、このプレマリンの利用をほかのものに代替しようと訴えていました。
で、動物愛護団体の名前が「ETA」になってるんだけど、「PETA」の誤植でしょうね、これ……(多分)。
あと、猫についてのエッセイもありました。そう思ってよく見ると、表紙の写真で着ているセーターも猫柄。
彼女が動物好きだったなんてうれしいなあ。
「カラー・パープル」は、アフリカ回帰的な終わり方だったと思うけど、先住民族会議にもきちんと言うべきことは言っていたり、自然回帰的なところと改革が並存している絶妙さはツボにはまります。