開示請求したのはずいぶん前なのですが、やっとホームページに掲載しました。
京都大学が元研究者を提訴 「ミニブタ代払え」
~大学が公開している実験動物使用数はウソ?~

京都大学が元研究者を提訴 「ミニブタ代払え」


この裁判、一体どうなったのか大学に聞いても教えてくれないのでわからないのですが、報道では「争う」とあったので、まだ終わっていないのでしょうか。
(ご存知の方がいたら、教えてくださいませ)
なぜミニブタ代だけ払わないつもりなのか、報道だけだと事情がさっぱりわかりませんが、とにかく、本来犠牲になるはずではなかったブタさんたちが犠牲になっていた事実が、とてもショックでした。
「Reduction(数の削減)」にまるっきり逆行だし、そういうことは誰も管理していないのか? 疑問です。
それに、報道では足かけ2年度で75匹ミニブタを買ったと書いてあるのに、京大が実験動物の使用数として公開している数は、1年につき9匹とか7匹とかなんですよね。
何かが、おかしい。
動物実験に関する自己点検・評価報告書
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/ethic/arcku/dhokokusyo.htm/
でも、よく見ると理由はわかるんですけどね。
(例)100頭を200日飼養した場合 100頭×200日=20,000頭  
   飼養数=20,000頭/365日=54頭(頭未満切り捨て、1未満は1とする)

ってありますから。
この数字、「ウソ」と書いたら、それこそウソになっちゃうけど、「もしやウソ?(疑問形)」くらいなら誰でも思うことですね。実数を過少に見せるためのトリッキーな計算をしています。
こういう換算した数字を公開しながら、「使用数」という、まるで実数であるかのようなタイトルをつけるのは、詐……いえいえ、騙……いえいえ、何と言うのでしょうねえ。マウスなんかは、ほんと研究者の頭の中では、「バケツにすり切り一杯」とかの単位で数えられているんじゃないかと思っちゃいます。
0.1匹や0.5匹の動物なんてありえないし、犠牲にした実数を正視する姿勢がまったくないですね。
ちなみにブタさんの場合、仮に1年で半分の37匹くらいだったとして、バーチャルで7~9匹にされてしまうには、だいたい90日くらいの飼育日数ってことなんでしょうかねえ。
そこのところがちょっと、実験計画書を見ても、わからないんですが?
飼育日数がわからないと、実際に犠牲になった数がわからないのだから、こんな数字を一般に公開する意味はないですね。
大学が元研究者を訴えるというのも、なかなか珍しいことのような気がしますが、報道があったので、かなりの数のブタさんが犠牲になっていたことがわかりました。
(ちなみに、2007年度のブタの計画書は1件だけだったので、どの実験かは確定か……と思っております)