実験が終わるとき チンパンジーと研究員の14年
今朝、関西テレビ系列で実験用チンパンジーのドキュメンタリーをやっていました。番組ではワクチン研究の実験を逃れたチンパンジーたちとして紹介されていますが、林原の施設も研究機関。実験動物であったのは変わりはありません。
全体を通して、やはり人間がやってきたことの罪深さを感じざるを得ませんでした。幼くして母親と引き離されるチンパンジーたちの悲劇を、人間が母親になるという美談に変えてしまって、いいんでしょうか。
わずかに与えられた自然環境と、そこで過ごす短い時間。その中でも、本来の習性をわずかに発揮している彼らの行動には、思わず涙が出ます。
そして、熊本から来て、また熊本に帰っていくチンパンジーとその子孫たち。人間が弄んでいるようにしか思えません……。
チンパンジーは移動ひとつとっても大変です。麻酔も、私たち人間は「麻酔がかかる」ということを理解した上での意識喪失ですが、動物にはそんなことはわかりませんから、急に何が起きているのか恐怖です。そのことがよくわかる映像が撮られていました。
番組では、麻酔で痙攣を起こしている映像も流れていたので、そういう部分も公開しているのは評価できるのですが。
あと、ワクチンのための動物実験は、一応残酷な実験として描かれていたかなとは思います。
でも、「行動研究」も至極不自然なものです。
それで予算を取るしかチンパンジーを生かす道がないのは残念なことですが、最低限、これ以上増やすなということは言いたいですね……。
林原は、不幸な動物をふやしすぎました。
ザ・ドキュメント “家族”が別れるとき チンパンジーと研究員の14年
http://www.ktv.jp/document/cq50ge000001mtiz.html