Natureのサイトに、動物実験におけるエンリッチメントについての論文が掲載されています。
The Directive 2010/63/EU on animal experimentation may skew the conclusions of pharmacological and behavioural studies
http://www.nature.com/srep/2013/130808/srep02380/full/srep02380.html?WT.ec_id=JA-SREP-20130820
「動物実験に関する2010/63/EUの指令は薬理および行動研究の結論をゆがめる場合がある」……これ、Natureメルマガに載っていたタイトル公式訳なんですけど、「ゆがめる」って何だかネガティブな表現ですよね。
エンリッチメントを行った状態のほうが、自然な生活に若干近いわけだから、より本来科学者が求めている結果に近いと言えるはず。
虐待的な飼育で得られたデータのほうが普通に暮らしてる人間の体の外挿に使えるなんてことはあり得ないわけで、これまでのゆがんだデータが本当に科学的なのかが逆に再考されるべきだと思います。
というか、少なくともサマリーでは、その可能性があるから慎重にモニターしろと言っているわけで、タイトルだけ見ると、まるでディレクティブを否定してるみたいに聞こえるのが何だかな~と思います。
それにしても、飼育環境が違えば結果が違うというのは、動物実験に再現性がある・科学的という主張にとっては不利な情報ですね。